毎日往還

会社の先輩と府中へ。しばらく競馬場に足を運んでいなかったが、やっぱり広い。最近さらにお客さんの女性率が高くなったようで、場内の雰囲気も全体的に明るくきれいになっていた。時々目に入る鉄火場の名残とでも言おうか、ぎすぎすした空気の漂う場所に、少し懐かしさを感じる。といってもまぁこっちは勝負の世界に足を踏み入れたこともない若造、ただただビールを片手に馬を眺めていた。ちょっと馬券も買った。



と、結果はちょい浮き。「さぁて帰りますか」と駅に向かう道すがら、レース中に騎手を落っことした馬がコース内をパッカパッカと走っているのに気づく。行方を遮るロープを飛越しながら走る姿に、帰ろうとしていた人たちも声援を送る。しばらく悠々と走りまわった後、彼は「腹減った」とでも言いたげな表情を浮かべながら、女性厩務員のもとへと歩み寄っていった。なんとなく、ただなんとなく、嬉しくなった。やっぱり馬っていいなぁ。