有馬記念

今年の漢字は「偽」、確かに真実の重みに耐えかねた一年であった。そんな一年を締めくくる時だからこそ、正直な想いが暮れの中山に響き渡る。


今年もまた一頭の名馬がターフを去る。強きマイラーとして記憶に刻まれたその経歴に、「有馬記念」の文字は相応しくない。名馬の引退をその鞍上で迎えるよりも、己の勝利の花束をその花道に手向けたい。その正直な想いは、男・安藤勝己ダイワスカーレットを選ばせる。


松岡正海。春の中山、大舞台で愛馬と共に夢を掴みかけた男の姿を、今日はコスモバルクの背に見ることとなる。「皐月賞2着」その呪縛を解かんとするため、観衆の驚愕の声を一身に集める。G1制覇に賭ける想いは誰よりも、強い。


数々の名馬に跨り、幾多の栄冠を手にしてきた天才・武豊。しかし今年は苦難の日々であった。かつて己の代打として女傑ビリーヴに跨った男にリーディングの座を狙われ、ダービー馬を任されるもかつての相棒の後塵を拝す。最後の栄光は譲らない、負けん気の強い彼の視線が捉えているのは「勝利」の二文字以外に無い。




誰もが勝利を夢見る舞台には、様々な想いが渦巻いている。


そして今日、ポップでロックなメロディが、彼らの想いを打ち砕く。



ポップロック
ダイワスカーレット
メイショウサムソン
ドリームパスポート
コスモバルク