ナイナイナイナイミットモナイ

言葉は杯である。交わした数だけ味を覚える。
苛立ちは肴である。つまむほどに胸が焼ける。


苦味を甘く感じるとき、そこはかとない虚しさの影に気付く。そして、ほっとする。
音楽を強く欲したとき、年を重ねることの美しさに気付く。そして、ぞっとする。


そして今日も酔い覚ましの熱いコーヒーが、ほんのり心を暖める。