浅い眠りにさすらいながら

深夜1時の住宅街に、怒鳴る男と泣く女。我が町も平和だなぁと思いながら毎秒30cmに歩調を落とす。こっちを睨みながらも怒鳴りつけるのを止めない男に死んでしまえ!とでも言ってやろうかと思ったのだが、なんというか、ガタイが、良い。良すぎる。さすがに少し怖かったので「えましでしん!」と言い残し歩き去ってやった。小さな満足感の後にやってきた大きな虚無感、もとい敗北感。本当に町は愛を呼んでいるのかもしれない。