鶏肉より牛肉

部長「しばらく残業多かったんだし、たまには早く帰んなよ」


いや厳しいなぁもう年内3日しか無いのに仕事溜まってるしなぁ、と思ったところで気付いた。なーるほど、嫌味か!・・・って違うな。気遣いは嬉しいけれど、恋も仕事も終わりが見えない。仕方がないのでフロアに残った先輩と「負け組だねぇ」「いやぁ人生勝ち負けじゃないですよ」なんて話をしながら適当に仕事を切り上げて、高校の同級生たちとの野郎だらけの高級焼肉忘年会へ向かう。


店主がブログで生意気なことを吹いていると思っていたら、いや本当に美味かった。話題は低級ながら肉は超高級、「幸せってこういうことなのか!」と滴る肉汁に頬を緩める。メニューにちらつく「時価」に多少ビビりつつ、たらふく美味い肉を食べてきた。心と財布が大分軽くなった。浮ついた街を眺めてフフンと笑いながら、来年の今頃は何やってんだろうなぁと考える。若いって、いいなぁ。