入社2年目のお仕事シリーズ3

「管理室行ってきます」
「あ、時間かかる、よね?」
「え、あ、いや」


数々抱える担当業務のひとつに、建物の修繕がある。修繕と一言でいっても、ちょっと片手間に自分で直せるものからかなりの金額をかけないと直せないものまで、そのバリエーションは無限に近い。そんな中でかなり厄介なのが、「耐用年数はとっくに過ぎていて、いつ本格的に壊れてもおかしくないが、今のところちょっとした不具合しか出ていない。」という案件。


担当者レベルでの理想はすべての設備に関して長期的なメンテ・入替計画をしっかり立てることなんだけれども、まぁ金のかかることなのでなかなかそう簡単にいかない。ただ、ここでひとつ間違えると、会社機能が麻痺するくらい社員に迷惑をかけてしまう。となると「現時点でどのレベルの対応をするか」という判断が大事になる。部分的に交換するのか、全部入替えるのか、しばらく様子を見るのか・・・その判断を上にさせるための情報収集や説明、時に説得を行うのが、我ら担当のお仕事。その際に大事なのが「いかに現場を見ているか」「いかに現場で働く人から話を聞くか」だ、と最近実感している(もちろん上に話す方法を選んだりタイミングを工夫したりはするけれども)。専門用語ばかりの難しい理屈を、自分が納得するまで教えてもらう。その場その場では時間がかかるが、結果的にその方が物事は早く的確に進むことがわかってきた。


ただ、そこでネックなのが、多くの職人さんの「話が長い」ということ。ひとつの話が始まるとあちこち内容が広がるばかりか、同じ話が繰り返されるのが割とありがちなパターンだ。そのおかげでたまに「サボっている」と思われる。そしてその疑いはたまーに当たっていたり、する。