人恋しと泣け

大都会の薬屋では睡眠薬が売り切れる、そんな季節となりました。やっほう。


大学のときの数少ない友人から久しぶりに電話がかかってきた。聞けば色々あって休職中とのこと、大変だなぁと一言で片付けられるわけもなく、話もちょいちょい長くなる。コートの襟を立てたサラリーマンたちが足早に通る大通りを抜け、細い路地へと歩を進めた。寒空の下で話していると、電話を持つ手も痛くなる。「まぁ飲むか」ひとつ、またひとつと忘れたいものが増えていき、それに乗じて酒を飲む。


既に財布が悲鳴を上げつつある。瀬をはやみ岩にせかるる滝川の・・・確かにそんな季節だ。