あい うぃっしゅ

いつまでたってもひとつの仕事が出来ない自分に腹を立てたり、まっすぐな言葉に心を撃たれたり、結局何もかも嘘で塗り固めようとしている自分を見つめてみたり、突然「不愉快だ!」と怒鳴られて素知らぬ顔をしたり、ちょっと何かが上手くいって図に乗ってみたり、昼休みにひとり屋上でぼーっとしたり、床屋の窓ガラスに貼ってあるDAIGOのポスターを見つけてニヤっとしたり、自由ではない奔放さを認識しながら素通りしてしまう自分に、中高時代に「自由」の意味をはき違えていた頃とは違う危なっかしさを感じる。あの頃とは違う嫌悪感に包まれながら、まっすぐ生きることの難しさに愕然とする。素敵に年を取った人たちと何気ない言葉を交わす時が、一番幸せなのかもしれない。「疲れただろ」差し出された飴玉が、ほんのちょっぴり塩辛い。





貰った飴玉の賞味期限、5年近く過ぎてました。